上からの反応はない。きっと、怒っているだろう。今週はできないと言われてたのに、目の前で自慰をし始めようとするのだから。この前みたいに一人っきりの時にすれば良かったのに、なんで今し始めようと思ってしまったのか。
彼と出会うまでこんなことは何も知らなかったし、してこなかった。でも、彼から一、いやゼロから教え込まれた体は正直で。
気がつけば、私は彼の色に染まりきっていた。
「だ、大丈夫、宗矩さんのことはちゃんと理解してるし、私が悪いから! 淫乱なのは、ほほほら、も、元々だし! こう言うのは前にもあったし、その時にも一人で何とかできたし、」
「どのぐらい前のことだ」
「えええと、3ヶ月前です」
言ってから、とんでもない前科を自ら言ってしまったことに気がついた。
3ヶ月前も、同じことがあった。その時は、重役である彼は仕事の長期出張で1週間いなかったから心置きなくできたけど。でも、今は違う。
はぁ、と重いため息が聞こえてくる。
「何故、聞かずに無理だと諦める」
「……え?」
見上げても、そこには相変わらず読書をしている彼がいた。
「……宗矩さん」
「何だ」
「えっち、しよ?」