眠たいからもうしない、と妻に言われても柳生は目を覚ましたままだった。いや、正確に言えば目を閉じていても意識はまだあったと言ったほうがいいだろう。柳生の妻は気づいていなかったようだが、夜中に起きた柳生の目の前に立っていた妻の浴衣は胸元がはだけ、半分ぐらい白い乳房が露になっていた。いくら下着を着けているとはいえ、無防備過ぎるその姿に反応しない柳生ではなかった。
このまま寝るのも何だか癪ではあるが、胸元で握られた片手は下手に動かせない。怒られたら止めよう、そう考えて柳生は片膝を妻の足の間に潜り込ませて、股を太ももで擦るように動かした。痛みを感じさせないように、ゆっくりと慎重過ぎるぐらいに動かしていく。
「んぅ……」
体を可愛らしく震わせながらも手を無意識に握る妻に、股座の逸物が熱くなったが、あえてそれを無視して太股を動かし続ける。この時点で他人は犯罪紛いの行動をしていると思うかもしれないが、夫婦なのだし入れてなければ大丈夫だと柳生は考えていた。
もし、妻が気づいたら気づいたで、丸め込めれば良いだけの話である。