昼寝の続きと言わんばかりにベッドに横になった宗矩さんが、ぽんぽんとマットレスを叩いた。家事は午前中に済ませたので、私も宗矩さんの隣にごろりと横になる。
私の方をじっと見ながら老眼鏡を外す指先を見て、思わず息を飲んでしまう。あの太い指が繊細な手付きで胸の蕾を摘まむのを、うねる中を優しく動かしてしこりを押してくれるのを、私は知っている。唇を噛まないようにと入れられる指を噛みたい。魔羅に奉仕するように、宗矩さんの指をはしたなく舐めたい。
雨雲のせいか、暗くなった外の風景が私を少しだけ大胆にしてしまった。
「宗矩さんや宗矩さん」
上半身を起こして老眼鏡をケースの中にしまった宗矩さんの服の裾を引っ張ると、横になって目線を合わせてくれた。
「何かな」
「……えっち、したいの」
何か言おうと開いた宗矩さんの唇に自分のを推し当てると、待ってたと言わんばかりに私よりも先に舌が入ってきた。ぬるりと上顎を舐められてはふはふしていると、いつの間にか外されてたブラジャーを取られて胸を揉まれる。
「むね、のりひゃ……」
「お前が悪いんだぞ」
唸るような男の声は、まるで虎みたいだった。