コロク
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 私がストレス解消の為に理不尽な理由で怒ったその日の夜の内に、宗矩さんは「仕置き」をする。仕置きなのだからその時の私は、宗矩さんのことをサーヴァントでも夫でもなく、「ご主人様」としてそう呼ばなければならない。だから、名前さえも呼ぶことができない。名前で呼んでしまったら、また罰が増えるだけだ。そして今日も、ご主人様の膝の上で私は仕置きを受けていた。
「そろそろお前がどうしようもない変態だと、認めたらどうだ?」
 パァン、と乾いた音が部屋中に響く。こんなにもお尻は痛いのに、どうして平気な声色をしているのだろうか。ぶっただけでは武骨な手は痛まないということなのだろうか。
「ち、ちがうっ、ちがうもんっ!」
「違う? そんな事はあるまい」
 また、音が響く。痛い、痛いのに、こんなにも気持ちいい。頭がふわふわして、もっと気持ちよくなりたいと腰が動いて尻を高く掲げる。
「また達しているではないか……もう10回追加だな」
「い、いやだ!」
「20だな」
「やっ……」
 ひい、の声と共に手が尻を打つ。絶妙に加減されているお陰で、ぎりぎり痛さよりも気持ちよさが上回る。きもちいい、と漏らした声は蕩けていた。

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ichinyo.site/但馬守に斬られたい人たち

「こっちに一如して」などと言っていたらドメインが取れることに気づいてしまったので作ったインスタンス