「……おかえり」
「……ただいま」
玄関を開けると、珍しく柳生さんが家にいた。ジャケットを脱いで腕をまくっていたから、お風呂でも入れようとしていたのかもしれない。いるとはちょっと思ってなくてぎこちなくなってしまった。
「もうすぐクリスマスだがなにか欲しいものはあるか」
「へっ?」
突然の問いかけに間抜けな声が出てしまって焦る。へっ、て何よ、へっ、て。
「え、あ、と」
「思いついたら送ってくれ」
そう言いながら柳生さんはすっとお風呂場に続く洗面に入っていった。こっちはまだ靴も脱いでいない。
「……マイペース〜……」
思わず口から漏れてしまった。