「ふふふ」
クリスマスパーティーも終わって、マイルーム番の但馬に部屋まで送ってもらう。楽しかった。いつものバタバタだけど、愛しいバタバタだった。去年ケーキが飛んでエミヤはじめカルデアキッチンの面々から雷が落ちたこともあって、今年はカンキョーホゼンという面でもとてもいい会だったと思う。
「楽しまれたようで何より」
そういう但馬の頬も少し血色がいい。ルルハワで仲良くなったステゴロ酒豪部たちとかつての武勇伝や仲間の話で随分盛り上がっていたようだった。多分明日あたり、ミツヨシってやつは呼べないのか、と他のメンツに言われる気がする。
まあ正直に座としてあるかどうかがまずわかんないって言うしかないな、と考えてるうちにマイルーム前にたどり着く。
ちら、と但馬を見上げる。頬の端数ミリ、ではなく、明らかに目をすがめて笑った但馬が認証ロックを解除して扉を開けると、私の背中を押してするりと部屋に入った。
「ん」
先手必勝、かどうかはわからないけれど、振り向いてちょんと口付ける。口元を狙ったつもりが顎先になったのはご愛嬌。