但馬のものがぬる、と抜き去られた感覚に体が震える。同時に、そこが切なくなった。もっと、して欲しいけれど。動くのも大変なのは分かっているから、但馬が横に寝そべるのを待ってくっつくので我慢した。
でも、抱き寄せられて太ももに当たるそれはまだ硬くて、優しく撫でてくる手も愛おしさ以上にしたいという気持ちを煽ってくる。
「……足りぬか」
「え、あっ」
図星を指されて恥じらう間もなく、半ば寝返りをうつように但馬の上に載せられる。
「好きにつこうて下さって構わぬ」
そんな言葉を吐いてはいるものの、目はそんな優しいものじゃないことをこの人は分かっているのだろうか?それに誘われる私も私だけれど。
体を起こして、そこに刺し当てる。但馬はというと、しれっと背中に枕をふたつ重ねて上体を起こしていた。
「み、見ないで……」
目を塞ごうと手を伸ばせば捕らえられ、支えるように手のひらを重ね組まれてしまう。ずるい。はずかしい。そんなことを考えられていたのも但馬が下から少し腰を進めてくるまでの間のことだった。待ち望んだそれに私は自分から腰を落としてその掌を強く握ることしかできなくなった。