眼福、とはこのことを言うのであろう。薄暗い中、立香の白い肌がぼうと浮かぶ。組み合わせた手を支えに、おそらく耐えうる限りゆっくり動きながら隠を淫らにひくつかせていた。
一息入れようと抜き去ると、落ち着かなかったのか体を擦り寄せてきた。それ故に好きにせよと告げたのだが、これでは自分の方が落ち着かぬ。抜こうとするその動きを追って腰を持ち上げ、押し回してやると鳴き声とともに喉を反らして身を震わせた。程々にして引き、落ち着いた立香が腰を落としてきたところでまた押し回す。
「〜っ……!」
声にならぬ声で喘いだ立香がこちらを見つめている。恨めしげとも、色が乗り切っているようにも見えるが、どういうわけか手を離したがった。
「たじま」
戯れに押さえつけようとすると、咎めるように名を呼ばれた。
「嫌か」
問いかけると首を振った。
「さみしい」
斯様に深く交わっている。意味を図りかねたが、望まれるまま指を解く。ゆっくりと、立香が近づいてきて胸元が触れあい、肌を求められていたことを知った。
しなやかな背に腕を回すとまたもぞりと魔羅を味わうように立香が動く。見上げてきた顔に誘われるまま、唇を奪った。