山村が夕暮れに染まる。シミュレーターの中のことで、本当のものではないとわかっている。それでも黄金色に染まる世界は十分にリアルだった。
夢ではなかった。ここ下総だからというわけではないだろうけど、すこし私を組み敷く但馬の獣じみた目がぎらりと光る。
「見られちゃうよ」
「危害を加えるわけではない。出歯亀するか否かは先方の品次第かと」
やんわり抵抗してみても体勢は変わらず。
「……部屋じゃダメ?」
重ねて問いかけると但馬がむっつりと黙り込む。縁側を抜ける風が木々をざわざわと揺らした。
「たとえ紛い物であろうとも--」
風に吹かれてぐしゃぐしゃになった髪を但馬がそっと梳いた。
「この夕暮れの光、風の中にて御身を乱したく」
ここでしたい、という駄々もそんな風に告げられると逆に愛おしく思えるあたり、我ながら困ってしまう。じっとこちらをみつめてくる頭を抱え、口にしやすい耳朶を吸うと但馬が薄く息を吐いた。そのまま礼装をするりと脱がせてくる手が熱い。
「--嗚呼」
小さく但馬が呻くと同時に甘く噛まれた肌が疼いた。日が暮れようとしている。
#柳ぐだ #しみゅれえたあチッエ七番勝負