落穂ナム
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気持ちよかった。全てが但馬のいいようにされて、私のいいようにされた。今も、
「っ……!」
ようやく挿れてもらえたと思ったら奥の方を小突かれるばかりで、じれったいのにひどく昂ぶらされててしまう。
「たじま、やだ、それ……!」
もっと、一気に、欲しくて。このままだとゆっくり追い詰められてもうどうしようもなくなるのがわかっていて、首を振る。火に油を注ぐことばだったと気づいたのは、但馬がそれを押し込んだままかき回すように動いてからだった。
「それは」
身悶える私とは対照的に、ひどく静かな声が背後から降ってくる。
「できぬ相談というもの」
抱き寄せていた手が私の口を覆ったと同時に、緩やかに、でも休みなく腰が送られるようになって、どんどんもどかしさが増していく。背筋を駆け上がるものに身体を反らすと、その度にまた奥をかき回されるのだからたちが悪い。但馬の手で喘ぎ声が響かないのがせめてもの救いだった。けれど。
「ぁっ……!?あっ、たじま、やだ、ふさいで」
不意に手を外され身体を返される。そこにあったのは静かな獣の眼で、
「立香」
その獣に呼ばれた私は、もう、思うまま食われるしかなかった。

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ichinyo.site/但馬守に斬られたい人たち

「こっちに一如して」などと言っていたらドメインが取れることに気づいてしまったので作ったインスタンス