落穂ナム
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ご飯どき、食堂に但馬の姿がない。これはまた鍛錬かシミュレーター散歩かのどっちかだな。ひとりカウンターを覗いてみると、
「ご主人、今日は魚の煮付けが最高ダ!」
キャットに煮魚を勧められ、
「副菜は青菜のおひたしときんぴらごぼうあたりが美味しいだろう」
エミヤもまた副菜を勧めてくる。
「でも煮魚もキンピラも絶対ご飯進むやつだ……」
メニュー的にお米が足りなくなる予感しかせず尋ねると、エミヤは苦笑していた。
「お目付役がいないとなかなかセーブが効かないということかな?」
「そうだよねー、自制しろってねー」
甘えた私が悪うございました。
「煮付けと、小鉢を適当に。飯はそれなりに盛っていただいて構わぬ」
「ひゃっ」
いつの間にか但馬が後ろにいた。
「タジマぐらい動いていればマスターもたんと食えるのだがな!」
煮付けを盛って出しながらキャットがそんなことを言う。
「夜間のアレソレは運動に入らぬぞ、ふたりとも」
キャットの真面目か冷やかしかわからない一言に、
「心得ておる」
但馬はさらりと肯定して去っていく。いたたまれなさにキャットをちらりと見ると、むふーと笑うばかりだった。

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ichinyo.site/但馬守に斬られたい人たち

「こっちに一如して」などと言っていたらドメインが取れることに気づいてしまったので作ったインスタンス