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ひどいぞやぎゅさんもっとやれ!

魔改築された閻魔亭ならできるできる

「分かりました。あの、今連絡しても良いですか」
「こんな遅くにか」
「でも、日曜にシフト入ってるんです」
つまり、土曜日にならない内に連絡したいという所だろうか。
「今日はもう遅い。今連絡すれば、失礼になるだろうから止めた方が良いと思うのだが」
「じゃ、明日の朝にします」
「バイトは何をしていたんだ」
「飲食店でのバイトを3つです。でも、ほとんどが親の借金返済で」
「……」
“タジマ”の顔が険しくなるのに気づいて、立香の顔も青ざめる。
「あ、でももう少ししたら返済しきるので!」
「そうか。……一応、聞いておくが、それは表か」
聞いた途端、立香の目が右に左に泳ぎ始めあ。嘘を付くのが下手すぎて、逆に憐れんでしまいそうになる。
「裏なんだな」
「……はい」
死んだ立香の両親のことを考えると、思わず反吐が出そうになった。きっと、自分たち二人なら返せると思っていたのだろう。
「もしかすると払い過ぎているのかもしれん。明日、その話をゆっくりと聞こう」
“タジマ”の大きな手が橙色の頭を撫でた。
「だから、今日は安心して俺に抱かれろ」
タオルと着替えを取ってくる、の声に彼女は甲高い呻き声で返事した。

数分間という時間は、不毛な言い合いをしている二人の気力と体力を持っていくのには十分すぎる程の時間だった。
「……一緒に入るか」
「……ですね」
恥もかなぐり捨てたのか、立香は顔を赤らめることもなくあっさりと“タジマ”の提案に乗ってきた。これは風呂場で襲っても良いということか、いやそうじゃない。
深呼吸を何度かすると、体の火照りが冷めたような気がした。
冷たい廊下に彼女を居続けさせるのも忍びなく、“タジマ”は居間に続く障子を開けた。中に入り、電気を付けると暖房器具と炬燵と薄型テレビぐらいしか目に入らない殺風景な居間が現れる。炬燵と暖房器具を付け、立香に炬燵に入るように手で示せば、コートを脱ぎ、そろそろと座った。
「女物の下着は無いが、寝間着代わりになる服があるからタオルと一緒に取ってこよう」
「ありがとうございます」
「それと、今やっているアルバイトや小遣い稼ぎがあったら全部辞めろ。だが、もし家事手伝いだけと言うのは不満があるのなら、また新しく探せば良い。その時はちゃんと私に言うようにしてくれ。一応、保護者の役目を担うからな」
衣紋掛けに掛けたコートを吊るし、その下に鞄を置いた。

私が書いているやぎゅさんの場合もエロい(喜)ですね。それに加えてエロいお前も大好きだという意味もあるとかないとか

「淫らだな」と本気ではないけどからかったやぎゅさんに(やっぱり淫乱な女性は嫌いなのかな……)と思っちゃうやぎゅさん検定初級のぐだちゃん

わぁい、首ガブガブやぎゅさんだあいすき

「あの、庭の手入れも仕事に入るんでしょうか」
「いや、庭は業者に任せている」
玄関に入り、鍵を閉めてから振り返ると、立香はほっとした顔をしていた。きっと、庭の手入れのことで頭がいっぱいだったのだろう。
しかし、これで彼女はここから出られなくなった。
漸く、自分の家に招いたと言う実感が体の底から湧いてくる。征服感と言えば簡単ではあるが、独り占めしたいと言うのとは違う。例えるなら、自分の視界の中に幼子の子供を入れたい親の気持ちだろうか。親の心情を持つ恋人など、奇妙なものだ。
お邪魔します、と言いながら靴を揃えて上がる立香の真っ白な足から目を逸らし、思い付いたことを口にした。
「立香、お前が先に風呂に入るか」
「えっ、いや、タジマさんが先で良いですよ」
「嫌、お前は客だ。先に入ると良い」
自分も靴を脱いで上がり込むと、ひんやりとした床が足裏を擽る。無理矢理気味に立香が持っていたスクールバッグを持ち取れば、空いた両手をぶんぶんと振り回す。
「で、でも、タジマさんはこの家の主ですし」
「その家の主が良いって言うんだ。早く風呂に行け」
こっちは早くトイレに行きたい、など言える筈が無かった。

その気は無かったのに抱き締められた時にやぎゅさんの大きくて無骨な手でお尻を揉まれてその気になっちゃうぐだちゃん……軽く引っ掛かれて昨夜付けられた背中の引っ掻き傷に少し痛みが走るけど、それも興奮の材料になるやぎゅさん……

ぐだちゃんはやぎゅさんの背中にきゅんきゅんしちゃうけど、やぎゅさんはぐだちゃんのおしりにむらっと来ちゃう。
「安産だな……」
「?」

因みに、私の考えるベストオブやぎゅさんの背中は、『ぐだちゃんを抱いている時の少し汗ばんだ背中』です。ぐだちゃんには絶対見えない背中……

衛士ぐだ♀ Show more

やぎゅさんの肉付きのよい背中を見て、思わず抱き締めたい、って思っちゃうぐだちゃん。

“タジマ”の家は、喫茶店がある街の少し外れ、いわゆる郊外に建っていた。昔ながらの様式を残した日本家屋の一軒家は、マンションやアパート、洋式の一軒家といった周囲のせいで少しばかり浮いている。
「凄い……」
立香が感嘆の声を上げるのも無理はない。木製の門を潜ると、規模は小さいながらもちゃんとした日本庭園が広がる。“タジマ”の家は、裏庭ではなく表に庭のあるもので、ちゃんと見れば物干し竿もある。
「祖父の代からある家だ」
「へえ……」
“タジマ”の嘘に立香が気づく様子は無かった。
己の剣の道を更に極める為に山間にある故郷を去り、人斬りができる真っ当ではない世界に居続けた。この家も、そうして居続けたことによって得られた褒美の一つであった。まだ日本が好景気に浮かれていた頃、ある大きな『仕事』をやり遂げた“タジマ”に感服した客がよくやった、と自身が持っている家の一つをくれたのだ。もうその客もこの世にはいないが、家の権利を持っている“タジマ”には何ら関係の無い話である。
そう、昔の妻や喧嘩別れした息子のことなど、立香には何の関係もない。
滑りそうになる唇を噛み締め、“タジマ”は玄関の戸を開けた。

二人分の足音が消えた。
急に止まったせいか、立香の目はますます疑問で輝いている。
美しい、と“タジマ”は立香にも聞こえない声で呟いた。
「……どうしてか、黙っていても、お前と一緒にいると気不味いどころか心地好いと思ってな」
立香の目が更に大きく見開いた。
「そうだったんですか」
「あぁ」
「私も、同じこと思ってました」
照れ臭いのか、少し笑うと目を逸らす。
「その、血とか、煙草の匂いとか普通だったら嫌だな、って思うのにす、タジマさんだとちっとも嫌じゃなくて、黙って歩いているのにどこか心地よくて、ほっとするんです。……おかしく、ないですよね」
「可笑しく無いとも」
血の臭いがしても逃げ出さないとは、剛胆だな。と、言わないのが大人である。優しい言葉と共に笑いかけた“タジマ”に安心したのか、また笑うと顔を赤くさせて俯いた。
「はてさて、今日は何回顔を赤くさせるのか」
「からかわないで下さい! こっちはタジマさんのせいで心臓がいくつあっても足りませんから!」
「それはすまん」
「もー、それ本気で言っていますかー」
膨れた頬をつつこうかつつかまいか悩んでいる内に、見慣れた家に着いてしまった。

ビルから外に出た瞬間、一際強い風が二人の体に当たってきた。
「うっ」
肩を強張らせ、引っ込まない首を引っ込めようとしているように見える立香に、“タジマ”は声を掛けた。
「入るか」
コウモリのようにコートの片方を広げてできた空間に、立香は返事もせずに飛び込んだ。“タジマ”も何も言わずに、ゆっくり歩き始めた。
夜も深くなり、車も通らぬ人気のない街に二人分の足音が響く。それは、注意してよくよく耳をすまして聞いてみなければ聴こえない、小さな足音だった。重くのし掛かる静けさに追いやられたのか、コートの中で隠れるように歩いている立香は少しでも音がしないように呼吸している。店を出るまではあれほど考えていた話題も、いつの間にか夜の闇の中へと消えていた。だが、それでも気まずさは感じない。むしろ、心地良いぐらいだ。それは、相手との信頼関係が築けて初めて得ることができる、唯一無二の空間だった。
だからこそ、立香の方はどう思っているのかが気になる。もしかしたら、自分一人だけがそう思い込んでいるだけかもしれない。
“タジマ”はコートの中を見た。立香は、少しはにかんでいた。
「どうしたの?」

“タジマ”は眉をひそめた。
「そんな綺麗事じゃ無い。私がやるのは脅迫だ」
「確かに、そうかもしれませんね」
“タジマ”を常連客とする青年には大体見当がついていた。問題を解決する代わりに、高額な報酬金を請求する。勿論、金を溜め込む事が大好きな多くの顧客は払うことを悩み、思い止まるだろう。そこで“タジマ”は言うのだ。
『ならば、その問題をそのままに、ということで宜しいのですね』
自らバッドエンドの道に進むのか、高い金を払ってその道を回避するのか。よっぽどの守銭奴でない限り、答えは一つのみ。ある意味脅迫を職業とする、と言っても過言ではない。
「しかし、それでは前の仕事の時よりもより狙われやすくなりますよ」
「覚悟の上だ」
まぁ、と金色の瞳が横に動く。
「こいつに何かあったら頼む」
「報酬は」
「店長に何かがあったら私がどうにかしよう」
「それで引き受けよう。しかし、弱くなったな」
怖くなったのか、と問いかけるような灰色の瞳に“タジマ”は笑った。
「あぁ、怖いとも。だが、弱くなったつもりはない」
差し出されたゴムを受けとるとそれ以上青年には目を向けず、“タジマ”は立香の手を握った。
「行くぞ」

やぎゅさんを凄い人だと思っているからこそ、自分自身に劣等感を覚えているぐだちゃんを家臣として、恋人として、そうではないととことん何度でも教えるのがやぎゅさんだと思っている。

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ichinyo.site/但馬守に斬られたい人たち

「こっちに一如して」などと言っていたらドメインが取れることに気づいてしまったので作ったインスタンス